コロナの自粛期間も終わり、この4月に社会人になった人は6月から出社という人も多いようです。建設業でも6月から新人が配属されているところも多いようですので、新規配属の人向けにおすすめの本を紹介します。
目次
建築携帯ブック 配筋
建築携帯ブックのうち、配筋の施工管理について解説した本。躯体工事を担当する人にとっては必携の本と言えます。
鉄筋工事の施工管理では、細かな数字・紛らわしい数字がたくさん出てくきます。例えば、
- 鉄筋経・コンクリート強度ごとの定着長さ、重ね継手長さ
- 部位ごとのかぶり厚さ
- 継手位置の間隔
といったものについては、定性的な傾向については理解しているものの、細かな数値までは覚えていない人がほとんどだと思います(覚える必要もないです)。この本を現場に持っていけば、配筋検査の際に定着長さ・かぶり厚さなどをその場で確認することができ、非常に便利です。
また、2015年のJASS5の改定に準拠している点も非常に嬉しいところです。
建築携帯ブック コンクリート
同じく建築携帯ブックシリーズのコンクリート版。
特に役に立つのが現場での施工計画や打設当日の施工管理に関するところで、これらの内容は学校でも教わることがなく、また現場でも同僚などから丁寧に教えてもらえることも少ないので、この本で勉強しておくとよいと思います。
建築士試験ではあまり出題されませんが、
- コンクリート打設にあたり必要な行政手続き
- 打設〜養生〜脱型を含めた工程計画
- 生コン車やポンプ車のレイアウト、圧送用配管のルート計画
といった内容は、現場では非常に重要となるものの、わかりやすく解説された書籍は少なく、現場で役にたつのはこの本くらいだと思います。
建築携帯ブック 安全管理 改訂2版
現場での管理は、施工品質の管理だけでなく、安全の管理も必要となります。その際に便利なのがこちらの本。
建設現場での安全管理というと、足場計画、クレーン作業時の安全管理、掘削時の地盤の安全性、電気・ガス・火気管理など、非常に広範囲に渡ります。しかも、安全管理については、建築系の大学の授業でもほとんど出てこないものなので、この本を見ながら勉強していくと良いと思います。
躯体図で学ぶ施工図の見かた描きかた
施工図とは、設計図書の図面をもとに、現場で職人さんたちが実際に施工を行うために必要な図面のことです。学生時代の設計演習などではそもそも施工図なんて描きませんが、現場では毎日のように施工図を描いたり読んだりする必要があります。
施工図には平面図(いわゆる意匠図)、躯体図、設備図など色々種類がありますが、おそらく一番基本的で理解しやすいのが躯体図です。なので、まずは躯体図から勉強していくことが良いと思います。