1級建築士の学科試験がいよいよ今週末となり、受験生は直前の追い込みをしているところでしょうか。残りの期間でやれることは限られますが、どんなことを勉強したらよいか、ケース別で考えてみました。
目次
模試の結果で合格判定が出ている人
模試で合格判定が出ている人は、今までしっかりと勉強してきている人でしょう。また、おそらくは主要な得点源である法規・構造はしっかり点を取れていて、残りの3科目で苦手なものがあるという状態だと思います。
この場合、法規・構造は本番でも高得点が予想されるので、残りの3科目の暗記系を詰め込むのが良いでしょう。優先順位としては、①設備・環境→②施工→③計画の順で勉強することだと思います。
設備については、ここで覚えておくと、製図試験の論述問題のところでも役に立ちますし、出題パターンもそこまで広範囲ではないので、点が伸ばしやすいと思います。施工については、範囲が広いのでなかなか得点には結び付きにくいですが、配点が大きいので、計画よりは優先すべきと思います。
基本的には、過去問を繰り返すしかないのですが、以下のサイトで自分の苦手なパートに絞って何度も解くのがよさそうです。
構造で点が取れていない人
構造で点が取れない人は、おそらく構造系以外の出身の人で、特に計算問題が苦手な人が多いと予想されます。残念ながら、今から計算問題を理解するのは難しいと思いますので、自分の得意な科目で高得点を出せるようにするしかなさそうです。
あるいは、構造科目で点を伸ばすのならば、材料特性などの暗記に近い分野をやるのが良いでしょう。
法規で点が取れていない人
法規で点が取れない人は、時間配分を気にしながら解く練習をしましょう。また、過去問を繰り返し解いていると、ある程度の問題は法令集を引かなくても解けると思います。頻出の問題を覚えてしまうというのも一つの手段かもしれません。
また、時間がかかりそうな問題は、最初から諦めるという作戦もありだと思います。例えば、高さ制限の問題などは、問題に提示された図面を解読しながら法令集を引くという面倒な作業となりますし、例年正解率が低めです。このような「周りの人も解けなそうな問題」は無理して手を出さなくてもよく、解ける問題を着実に解いていくと良いでしょう。
合格ラインに手が届いていない人
過去の模試の結果で合格ラインに手が届いていない人、正直なところ今年の合格は難しいかもしれませんが、決してむやみやたらと一夜漬けをするのではなく、着実に点をとれるところから勉強しましょう。構造の計算問題や、法規の問題は、今やっておけば来年以降もきっと役に立ちます。
ということで、試験まで残り数日となりましたが、受験生の方には直前まで勉強に励んで頂きたいところです。