【書評】アドラー心理学が気になったときにはじめに読むおすすめ本

書評

ここ数年話題になっているアドラー心理学。アドラー心理学に関する本はたくさん出ているが、まず初めに読むとしたらこちらの本がオススメ。


この本の特徴は、アドラー心理学のポイント100個を短いパラグラフでまとめたところで、とても読みやすくなっています。

とは言え、これだけでアドラー心理学を全て理解するのはなかなか難しいところ。理解できた範囲でまとめると以下のようなことかと思います。

アドラー心理学の2つのポイント

アドラー心理学では次の2つの重要なポイントとしています。

①勇気づけ

②共同体感覚

アドラー心理学において、勇気とは 「自分には能力があり 、価値がある 」と思える感覚をいいます。これはいわゆる自己肯定感と言うことなのでしょう。勇気(つまり自己肯定感)がある人だけが、課題を解決できるんだとか。

また、勇気がある人とない人の見分け方は「容易に他人と結びつくことができるか(容易に友人を作れるか)」であるとされています。

こうしてみると、ポジティブ心理学に近いものがあるようです。


次に、アドラー心理学のもう1つのキーワードである「共同体感覚」ですが、これが何とも難しい。本書の中では、共同体感覚を

「相手の喜びを自分の喜びとすること 」であり 「他者への協力の能力とそれへの準備 」

としています。この辺りから少し宗教的な色合いが出てきますが、アドラーは宗教と科学の区別は無意味と考えていたようです。

行動が自分を変える

アドラー心理学を学ぶ1番の目的は、自分を変えること。では、自分を変えるためにはどうすれば良いか。それは、考えるだけでなく行動すること。本を読んで気持ちの持ち方を変えても、行動しなければ結局何も変わらない。むしろ、まずはとにかく行動に移すことで、徐々に自分が変わっていくという。

本書の最後には

それで 、自分を変えるために 、あなたは何をなさいましたか ?これから何をなさいますか ?

というフレーズが出てくるが、まずは自分が変わるための具体的な行動を起こしてみるというのが大事ということのようだ。

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