とあるブログで紹介されていたので試しに手に取ってみたこの本。新興宗教を作って教祖になるためのマニュアルと謳われていますが、ビジネスや恋愛など幅広く役立つアイデアが詰まった実用書のようでした。気になった点を簡単にまとめたいと思います。
宗教の目的
宗教はそもそも何のためにあるのか。それは「人々をハッピーにするため」だと本書では繰り返し主張しています。どんなに怪しそうな新興宗教でも、信者たちをハッピーにすることを目的にしているという点は共通ですね。
新興宗教というと人を騙して洗脳し、金を巻き上げるものかと思われがちですが、それはあくまで信者がハッピーになるためとのこと。そう考えると、教祖というものはとても良い仕事だともいえます。
宗教はマーケティングと心理学のかたまり
宗教を作るには、まず教義を作って布教し、信者を獲得するということが必要です。これらの具体的な方法が本書では解説されています。
ところで、この「教義を作って布教し、信者を獲得する」って、実はビジネスを全く同じですね。つまり、「商品やサービスを作って、それを宣伝して販売し、顧客を獲得する」ということ全く同じです。宗教の布教の仕方を学べば、それはビジネスにおけるマーケティングと同じことなのです。
マーケティングというのは、要するに「どうやって人の心を動かすか」ということだと思うのですが、宗教の布教も全く同じですね。本書の中で布教の際のアイデアがいくつか紹介されますが、ビジネスでもそのまま使えそうです。
例えば、
大衆に迎合する(人々は難しい教義なんて理解できないから、簡単にする)
→商品を作るときはシンプルなデザインにする。ユーザーは複雑な機能をどうせ使いこなせない。
といった具合である。
この他にも、人の心を動かすためのさまざまなアイデアが本書では紹介されている。