こんばんは。
今日は株式投資のお話。約2年前に、スマホで簡単に株が買えるというアプリ「ワンタップバイ」というものがリリースされました。(僕が知ったのは比較的最近です)
知った当初は使ってみようかと思ったのですが、色々調べた結果、現時点ではあまりお薦めではないのかなと思っています。その理由と、上手く活用する方法について考えてみました。
目次
ワンタップバイとはどんなアプリ?
ワンタップバイとは、スマホから気軽に米国株取引*1ができるというアプリです。ざっと特徴を整理しましょう。
使いやすいアプリ
いわゆるネット証券各社も株アプリを出していますが、基本的にはWebでの手続きの補完的な位置づけとなっています。しかし、ワンタップバイのほうは、スマホをメインに使うことを想定して作られており、スマホ中心の若い世代には馴染みやすいのでしょう。実際、公式HPによれば、ユーザーの約7割が株式投資未経験者だそうです。
1000円から取引が可能
通常の株取引では、1単元(100株とか1000株)での購入となり、有名企業の株を買おうとすると数十万以上の予算が必要となります。しかし、ワンタップバイでの取引の場合、1,000円から購入が可能です。これは、ワンタップバイ自体が単元で購入した株を、ユーザー向けに小分けして再販売しているというものです。
24時間取引が可能
通常の株取引は、取引市場が開場している時間帯しか取引できませんが、ワンタップバイならば24時間取引が可能です。これも、上記のとおりワンタップバイが一旦米国から株を買付けて、それを再販売しているという仕組みの利点といえます。
銘柄は日本でも馴染みのある30銘柄のみ
取扱銘柄は、NASDAQとニューヨーク証券取引所で取引されている銘柄のうち、ワンタップバイが選定した30銘柄となっています。アマゾンやアップルなど、日本人でもなじみのある企業ばかりです。
他のネット証券より高い手数料
さて、株式投資において手数料はとても重要な要素です。米国株を扱うネット証券とワンタップバイの手数料を比較してみましょう。
まず、ネット証券で米国株の取り扱いがあるものとして、マネックス証券・SBI証券・楽天証券などがあります。各社とも、手数料は「約定代金の0.45%、最低手数料5ドル、最高手数料20ドル」となっています。また、為替スプレッドは25銭となっています。
一方、ワンタップバイのほうでは、米国市場の開場時は取引金額の0.5%、閉場時は0.7%となっています。また、為替スプレッドは35銭となっています。ということで、大手ネット証券よりも手数料は割高です。
いまいちメリットがわからない・・・
このように、売買にかかる手数料は大手ネット証券よりも割高なのに、あえてワンタップバイを使うメリットは何でしょうか。確かに少額で売買できるのは少しだけメリットといえますが、それ以外にこれといってメリットが思いつきません。*2。また、そもそも30銘柄しか扱っていないのも、株初心者をターゲットとしているからと思われます。さらに、24時間売買可能という点ですが、市場閉場時に取引することって、めったにしないと思いますし、必要なら指値取引とかすればよいので、大してメリットとも思えません。
ワンタップバイが買い付けた米国30銘柄が将来的にも値上がりすることが見込めるのならば、そもそもそれを小分けして再販なんかせず、自社で普通に売買すればよいわけです。結局のところ、予測の難しい株売買による損失をヘッジするために、小口取引を望む株初心者から手数料をとっている、というビジネスモデルと見ることができます。
銘柄選定は参考になるかも
ということで、しばらくはワンタップバイは使わない予定ですが、あえて活用するとすれば、ワンタップバイが扱っている30銘柄を参考に、(手数料の安い)ネット証券で通常通り株を買う、という手段が考えられます。おそらく選定された30銘柄というのは、長期的には安定して値上がりしていくというものを選んでいるのでしょうから。
ということで、スマホで株売買ができるアプリ「ワンタップバイ」についてでした。